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雇用関係助成金・・・手続代行、相談指導等

社会保険労務士事務所の業務・仕事のうち

『事業主等に対する助成金等(雇用保険・労災保険等によって事業主が受けられる助成金などや融資)』――に関する分野

について、少し詳しくご説明します。
 ただし、ここではこの分野のすべてではなく「雇用関係助成金」に限定してご説明します。

雇用関係助成金とは?

  企業等が拠出する雇用保険料を財源として、失業の予防、雇用機会の増大、労働者の能力開発等のための雇用対策に資するよう、企業等に対して給付する助成金

  これは社会的・法的な要請・目的に基づく給付金ですので、企業等の実施する雇用、雇用環境改善、社員教育等々の目的がその助成金の目的に合致している範囲で、返済不要のものとして給付されるものです。

  その種類、内容は概ね下の表のとおりです(ただし、この表は中小企業が比較的利用しやすいものを中心にしています。)。

 経営者の皆さんが事業経営のコストを重視するなかで、労働関係・労務管理などの改善、ひいては事業の発展、経営の改善を目指すのであれば、このようなものを利用してコスト負担を減らしつつ目的を達成することができるのではないでしょうか。

雇用関係助成金 概略一覧

(中小企業で利用できると思われるもの中心)

~ 利用手続・費用にみあうと思われるもの(小企業でも利用可能なものを含む) ~

これ以外にもあります。また、詳しいことは、厚生労働省WEBサイトのこちらのページを参照下さい。

平成28年度

助成金名称

(一部略称)
※事業主団体のもの除く

助成目的・理由・対象(概要) 支給(助成)額・率(概要)

※本表は中小企業のもの(大企業はこれより低いこと多し)

備考

(受給手続用の計画の要否)

雇用調整助成金 景気変動等経済上の理由で事業活動縮小したにもかかわらず雇用を維持(休業・教育訓練・出向)した場合 休業手当相当額・教育訓練実施者賃金相当額・出向元負担額の2/3(1又は2年)。教育訓練加算額:1日1,200円 休業等実施計画届提出
特定求職者雇用開発助成金 高年齢者、身体・知的・精神障碍者、母子家庭の母等その他就職が特に困難な者を継続して雇用(ハローワーク、民間職業紹介事業者等の紹介によるもの。) 60~64歳、母子家庭の母:1人あたり40又は60万円(1又は1.5年間)。身体・知的・精神障碍者:1人あたり40又は60万円(1又は1.5年間)。 *受給手続用の計画不要
高年齢者雇用安定助成金 ●高年齢者雇用活用コース(高年齢者の活用促進のため、就業規則による定年の引き上げその他作業方法の改善等の雇用環境整備)
●高年齢者無期雇用転換コース(定年年齢未満の50歳以上有期契約労働者を無期雇用に転換)
●雇用環境整備経費の2/3(60歳以上雇用保険被保険者×20万円の額まで(上限1,000万円)
●1人あたり50万円(1申請年度)
●雇用環境整備計画策定・申請・認可

●無期雇用転換計画書提出・審査・認定
トライアル雇用奨励金 安定的な就職が困難な求職者(妊娠、出産又は育児で離職し1年超安定就業していない者、生活保護受給者その他)について、早期就職、常用雇用移行を目的に、ハローワーク又は民間の職業紹介事業者等の紹介により一定期間施行雇用した場合 1人あたり月額最大4~5万円(最長3か月間) トライアル雇用実施計画書提出
三年以内既卒者等採用定着奨励金 中・高・大学、専修学校等の既卒者・中退者(少なくとも3年以内の者。1年以上継続勤務経験ない者)の応募が可能な新卒求人の申し込み又は募集を新たに行い、通常の労働者として雇入れから一定期間(1~3年)定着させた場合 1年定着後1人目50~60万円
2人目15~25万円
2年定着後、3年定着後、夫々
1人目10万円、2人目10万円
*受給手続用の計画不要
生涯現役起業支援助成金 中高年齢者(40歳以上)が起業によって自らの就業機会の創出を図るとともに、事業運営のために必要となる中高年齢者を雇う(60歳以上2名以上又は40歳以上3名以上)ために、募集、採用、教育訓練に要した費用を助成 募集、採用、教育訓練に要した費用の2/3(起業者が60歳以上。上限200万円)又は1/2(起業者が40~59歳。上限150万円) 雇用創出に係る計画書提出
建設労働者確保育成助成金 建設労働者の雇用の改善、技能の向上(認定訓練、技能実習、雇用管理制度――評価・処遇制度、研修制度、健康づくり制度、メンター制度――導入、登録基幹技能者処遇向上、若年者及び女性に魅力ある職場づくり事業、作業員宿舎等設置、女性専用作業員施設設置)を行う中小建設事業主を支援 経費助成:経費・費用の1/6~10/10。
賃金助成:1人あたり日額5,000~8,000円。
雇用管理制度導入目標達成:60万円。
登録基幹技能者処遇向上:1人あたり年額10万円(最大3年)
*受給手続用の計画必要なものあり。
(仕事と家庭)両立支援等助成金 事業所内保育施設設置・運営等、男性育児休業取得、仕事と介護両立取組、育児支援プラン作成かつ育児休業取得・職場復帰(中小企業)、育児休業代替要員確保かつ育児休業者現職復帰(中小企業) 設置費用等の2/3又は1/2(上限額有り)、育休者1人あたり15~60万円(上限人数あるものあり)、介護支援取組助成60万円 *受給手続用の計画必要なものあり。
キャリアアップ助成金

(非正規労働者の地位・処遇改善の助成金)
●非正規労働者(有期契約・パート・派遣等)を正規雇用・多様な正社員等に転換又は直接雇用
●非正規労働者に職業訓練実施


●非正規労働者の賃金テーブル増額改定

●非正規労働者に正規と共通の法定外健康診断・賃金テーブル導入。適用
●非正規労働者の週所定労働時間25時間未満を30時間以上にし社会保険を適用
●1人あたり10~60万円(加算制度あり)

●賃金助成:1時間当たり800円。経費助成:30又は50万円
●対象労働者1人につき3~30万円(加算制度あり)
●40又は60万円

●1人あたり20万円
キャリアアップ計画提出
キャリア形成促進助成金(従業員の職業能力形成の職業訓練・制度への助成) ●従業員の各種職業訓練等実施


●職業能力開発・向上の各種制度(評価制度、キャリアコンサルティング制度、技能検定合格報奨金制度、教育訓練休暇制度等)の導入
●賃金助成:1時間あたり800円。訓練経費助成:実費相当額の1/2又は2/3
●制度導入実施助成:50万円
*受給手続用の計画必要なものあり。
職場定着支援助成金(個別企業コース) ●従業員の離職率の低下に取り組む事業主(雇用管理制度――評価・処遇制度、研修制度、健康づくり制度、メンター制度――を導入して取り組むこと)
●介護事業主・・・介護労働者の身体的負担を軽減するために、新たに介護福祉機器を導入し、適切な運用を行うことにより、労働環境の改善が見られた場合
●介護事業主・・・賃金制度の整備・実施。その賃金制度の適切な運用を経て、介護労働者の離職率低下目標達成した場合
●制度導入助成:各10万円離職率低減目標達成:60万円


●支給対象費用の1/2(上限300万円)


●制度整備助成金:50万円離職率低減目標達成:第1回60万円、第2回90万円
●雇用管理制度整備計画提出


●導入・運用計画提出


●賃金制度整備計画提出
障害者の新規雇用・雇用維持のための各種助成金(施設設置その他の助成金を含め、細かく分かれて多数ある。厚生労働省のこちらのページを参照下さい。)――特定求職者雇用開発助成金以外のもの ※「事業主拠出の雇用保険料を財源とするもの」と「障害者雇用未達成事業主から徴収する障害者雇用納付金を財源とするもの」とがある。

 この表は専門家でない一般の方を念頭において書いてありますので、法律用語や専門用語をそのまま使用していないこともありますが、意味内容は間違っておりません。

【ご注意】
 雇用関係助成金を受けるためには、企業様は最低限次の条件をクリアする必要があります。

① 雇用保険に入っていること。② 支給のための審査に協力すること(審査に必要な書類等を整備・保管していること。労働局等からその提出を求められたら応じること。労働局等の実地調査を受け入れること。)③ 申請期間内に申請を行うこと。――などが不可欠です。
 また、不正受給(支給申請前一定期間内)、労働保険料不納付、労働関係法令違反(支給申請前1年以内)、性風俗関連営業等、暴力団関係、倒産、不正受給発覚時企業名公表不同意等に該当していると受給できません。詳しくは、厚生労働省のこちらのページを参照下さい。

助成金の受給手続と社会保険労務士によるお手伝いについて

助成金は、企業等の皆様に受給できる条件(要件)が整っていれば、申請等の手続をすることによって受けることができます。自分のところが要件に合っているかどうかが肝になります。

 助成金(給付金)の申請手続は、慣れていなかったり、人手・知識がないと結構大変です。私共専門家に委託すると、確かに委託料がかかりますが、それを差し引いても利用した方が収入が増え、実際の費用補助の効果が得られます。
 専門家を効果的に利用されてみたらいかがでしょうか。

難しくてよくわからない、どうしたらいいのか? とお悩みでしたら、お気軽にご連絡、お問い合わせ下さい。 電話、E-mail、来所なんでも結構です。
   経営者の皆さん、企業などで働いている皆さん、失業されている皆さん、仕事上の怪我や病気の補償、年金や医療などを受けようとする皆さん(サラリーマンか前にそうだった方)、また既に年金等を受けている皆さんなどなど、どなたでも結構です。
【ご注意】

このページ及び本サイトは、専門家でない一般の方を念頭に置いてその方々を対象にしていますので、その方々が一般に使うであろう言葉を用いて説明してあります。したがって、そこでの説明は、法律用語や専門用語をそのまま使用していないことが多くあり、その面での厳密性を十分に満たしているとは言い切れませんが、専門家でない方が読む範囲では意味内容としては間違っておりません。どうぞご活用ください。
   さらに専門的で詳細、厳密なことにつきましては、お問い合わせください。

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